犬は言葉を話さない代わりに、テレパシーや機器察知能力が人間より優れているという話を聞いた事があります。
私は、自動車の免許を取得した5日目に、犬を連れ、車で動物病院へ行きました。
いつもは、友人や、実家の母の運転で動物病院へ行っていたのですが、これからは、誰かに頼む事なく、自分で運転していく事が出来るのかと思うと、ワクワクしていました。
道中、特にトラブルもなく、無事、動物病院の前まで到着する事が出来ました。
しかし、ここからが問題でした。
私は、車庫入れをした事がなかったのです。
その上、・入口が狭い・駐車場は、なだらかな坂・街路樹で歩道が見え難い・初心者にとって、際どい位置に柱があるこの様な悪条件が4つも重なってしまいました。
前向き駐車も検討しましたが、出庫の際、絶対に出られないと思い、後ろ向き駐車をする事にしました。
いざ、車庫入れをしようと、チェンジレバーをリバースへ入れると、聞いた事が無い高い声で、犬が「キャー!キャー!」と鳴き始めました。
まるで女性が誰かに向かって、助けを求める様でした。
後部座席を見ると、犬がケースの中で右往左往しています。
一度、パーキングに入れると、鳴き止みました。
再び、リバースへ入れると、また、鳴き叫びます。
「私の運転がそんなに不安か?」と思いましたが、車庫入れを始めると、首を絞められているのかと思うくらい、苦しそうな声をあげました。
私と犬の、1人と1匹しか乗っていなかったので、気に留めず、車庫入れをしました。
結果、自分が思っていたよりスムーズに入庫出来ました。
おそらく、私が最初に不安と感じてしまった気持ちが、犬に伝わり、発狂していたのではないかと思っています。